産後うつになりかけた話【経験談と対策】

2020年5月21日

産後うつイラスト
産後うつになりかけました
回想する人

産後うつになりかけた7年前の自分を
振り返ります。

この記事は産後うつの体験記です・・

ブログにお越しいただき有難うございます。
✅産後が不安な妊婦さん
✅子育て経験のあるお父さんお母さん
✅子育てにひと段落した世代の方
におすすめの記事です。子育てについて書いていますが、気持ちが沈んでしまう方に読んで頂けたら幸いです。

産後うつ【はじめに】

私は7歳の子供を持つ母親です。ブログを始めたらぜひ書きたいと思っていたことがあります。それは「産後うつ」になりかけた7年前の体験談です。産後、自分が自分でなくなるという体験をしました。私のつたない体験談が妊婦さんや子育て中のお母さんの役に立てたら幸いです。

産後うつとは

産後うつとは、女性が出産後に2週間以上に渡り生活の妨げになるようなうつ症状に陥ることです。出産した女性の10人で1人の割合で産後うつになると言われています。産後ホルモン値が急激に変化することによりうつ症状を引き起こすと言われています。また新しい子供を迎えることによる大幅な環境変化もうつ症状に繋がります。

里帰り出産しなかった

私の場合に話しを戻しますが、私は初めての出産のあと実家に戻ることはしませんでした。同じ市内に母が住んでいますが、産後実家には帰らないことを申し出ました。理由は母に持病があることと実家に猫が多数いたためです。母の持病は軽いものなのですが、夫が猫アレルギーのため産後実家に帰らないことにしました。

振り返る人

産後実家に帰らないことは軽い気持ちで決めましたが
気持ちが辛くなっていきます

✅無理したポイント
・自分が出産するのに他の人を気遣い里帰り出産をしないと決めました
・出産という人生の一大事を甘くみていたことは誤算でした

自分が自分でない毎日

私は2013年の夏の終わりに出産をしました。早速夫婦プラス新生児の日々が始まります。とにかく大変な生活でした。赤ちゃんを産み、育てたことのある人には共感いただける部分かと思いますが、とにかく夜眠れないことが続きます。元々眠ることが好きな私ですが寝不足が続いて次第に心が蝕まれていきます。

三時間ごとの授乳

新生児のお世話はとにかく手探りです。まず生まれたての赤ちゃんは母乳を飲むこともままなりません。3時間ごとに授乳をするようにと産院からは指導されましたが、赤ちゃんは母乳をうまく飲んでくれません。また、一度寝ると起こしても起きず、3時間ごとの授乳など不可能でした。
母乳育児をしたいと考えていましたが、始めからつまずいてしまいます。それでも、搾乳して哺乳瓶で母乳を飲ませたいと考え私は必死でした。

1.赤ちゃん起こして授乳30分
(赤ちゃんは母乳を自力で飲めず寝てしまう、または起こしても起きない)
2.母乳を試行錯誤して搾乳する(30分)
3.搾乳機を洗い消毒、家事などしていると3時間過ぎる
(1に戻り繰り返す、昼夜問わず続きます。)

今7歳になった子に母乳で育ったかミルクだったかなんて
今や誰も気にしないよー。
なんであんなに必死だったんだろう・・・

赤ちゃんを母乳で育てたい思いは悪いことではないのですが、悩み過ぎてしまった感があります。母乳育児に悩んだ時に参考にしていたサイト最強母乳外来が本になっていました。
こちらから↓↓↓

産後1ヶ月までは外に出られない

夫は普段から料理をしますし、家事もなんでもします。赤ちゃんのお世話もしましたが、育休をとることはできませんでした。私は生まれたての赤ちゃんと産後1ヶ月後の新生児健診まで家に篭らなくてなりません。
家に赤ちゃんと二人きり、ということが苦しくて仕方ありませんでした。そして、こんなに可愛いはずの我が子と家にいられることが辛いなんて、自分はだめだ・・・と自責の念を持つようになりました。

✅無理したポイント
・それでも心配をかけたくなくて夫の前では明るく振る舞いました

毎日眠れない

昼間は家に居続けることが苦しい、と思っていましたがひとたび夜が来ると赤ちゃんが気になって眠れません。夫が何か育児にアドバイスをしてくれようとすると泣き出したいような気持ちになりました。そして夫がくれる優しさを素直に受け取れない自分が嫌でたまりませんでした。

✅無理したポイント
・夫の前で泣きたくなっても実際に泣いたり怒ったりはしませんでした
・感情を出したあと嫌われるのが怖いとやせ我慢してしまいました

自分が自分でなくなる

産後うつに悩む人イラスト

家での生活が始まってすぐに赤ちゃんに授乳とおむつ替えをしている自分をどこが遠い場所で見ている変な感覚になりました。何を話ししても、自分が話ししている実感がなく、話ししている自分の言葉に頭の中でツッコミを入れている。何を食べても味がしない、それは自分が自分を生きていないような錯覚でした。
そのくせに夜になるとずどーんとした不安に襲われ、泣けてきてしまい、次の授乳の時間が憂鬱だ、と思う。授乳が幸せでない、そんな自分に嫌悪する、自分はだめだと思う、の繰り返しでした。誰とも話したくない、テレビも黙ってじっと見られなくなっていました。
泣き止まない赤ちゃんに対してどうしていいのかわからず泣かれることが怖い、赤ちゃんが可愛く思えないことも自分の心を圧迫しました。

自分が自分でない感覚があるから「こんな時赤ちゃんを放置して外に出てみたらどうなるんだろう」などと怖い考えが頭をもたげました。しかし、そんなこと絶対しないと思う冷静な自分もいました。

離人症性障害

✅ 自分が自分でない気がして怖いという感覚は「離人性障害」といいます
✅ 「離人性障害」は過度な疲れやストレス、うつ病の症状で起こります
※ 私が経験した症状にはれっきとした名前があったんですね!今回はじめて知ってびっくりしました。

自分で認める【心の不調】

気持ちが限界を迎えていた私は「おかしい。このままではダメになってしまう・・・・」と思うようになりました。これを機にうつ気味だった状態が改善に向かいました。ギリギリの状態を抜ける出すために私がしたことを書きます。

母に泣きながら電話

自分が自分でない感覚(離人性障害)に陥っていることは気づいていたのですが「私は不調だ」と認めることができませんでした。でも不安が大きくなってきて、怖くなり、ようやく私は実母に助けを求めます。母と話しながら私はいつの間にか泣いてました。
「自分が自分でない」と感じて苦しいこと、「赤ちゃんは可愛いのにどうしてかとても疲れた」ことを話した思います。次の日、母は私の好物を入れた重箱を持って家に来てくれました。実家に赤ちゃんを連れて帰らないと言った私の無謀を責めることをせず、ただただ話しを聞いて、赤ちゃんを抱き帰って行きました。また困ったら電話するようにとだけ言い残して・・・。

夫からのアドバイス

夫の前では悲しい顔をせずにいましたが、夫にも気持ちの不調を打ち明けることにしました。私の告白を聞いた夫は慌てず騒がず「頑張り過ぎないでとにかく寝ること」と言いました。アドバイスにより私は夫のいるときはまず眠ることにしました。

とにかく赤ちゃんが気になり、夜眠れなかったので夫が起きている間は先に寝溜めしました。家事、授乳以外の育児はなるべく夫に任せることに。夜、起きて眠れなくなってしまったら小さな音で深夜ラジオをつけ、聴き続けました。30分、1時間、・・・。時間が過ぎることを正しく感じられないくらい、自分を見失っていることに気づきました。

ラジオは番組が始まり、時間が来ると終わる・・・。ラジオを聴いて世の中が通常通り回っていることを感じると少しほっとしたのを覚えています。子育てがうまくいかない自分を認め、深呼吸を繰り返すとだんだん落ち着いてきました。「大丈夫、多くのお母さんたちが経験したことだ。」と心の中で呟き深く息を吸いました。

夫に「この時こと覚えている?」と聞いたら「すっかり忘れた」そうです。笑

次第に落ち着く生活

こうして、自分自身の状況を正しく把握することでだんだんと落ち着いてきた気持ち。次第に赤ちゃんのお世話もひとつひとつ経験値を積み慣れていきました。そして授乳の合間にはなるべく眠る、家事も堂々と手抜きすることにしました。

また、赤ちゃんが寝ている間は夫に見ていてもらい、近所の散歩や買い物など産前にいつもしていたことを再開しました。自然の草花を見て、季節の移ろいを感じるうちにだんだん赤ちゃんと少し先の楽しい生活(赤ちゃんを連れて散歩に出かけたい、赤ちゃんにこれを見せたいなど)が思い描けてきました。
久しぶりに行くスーパーで好きなスイーツを買い、お茶の時間をなるべく持つなど自分が自分であれるよう工夫しました。また産院で隣の部屋だった友達と連絡をして、「授乳大変だよね」と言い合ったりしました。

✅産後うつ?から回復するため実践したこと
・寝不足の解消
・家事は手抜き
・赤ちゃんを夫に預けて散歩をする
・少し先の未来を楽しみにする
・深夜眠れないときはラジオを聴く
・好きなスイーツで癒しを得る
・同じ境遇の人と話す(マウンティングしないタイプの人と話すことが重要)

もちろん気持ちの不安や憂鬱がすぐに改善した訳ではありませんが、こうして一番悪い状態を抜け出すことができました。

産後うつに注意

産前から赤ちゃんのお世話については本を読んだり、グッズを買い集め、ネット見て、心の準備をしていました。が、子育てはあまり想定通りにいきませんでした。しかし、産後うつになりかけることはちっとも自分には当てはめていませんでした。

出産したママの10人に1人が産後うつになるという厚生労働省のデータがあります。産後うつの手前を経験した私は今「誰しもが産後うつになりうる」と思います。これから出産するに妊婦さんはうつに備えておくことをおすすめします。
私の場合はおよそ1ヶ月くらいで気持ちの改善に向かいましたので、不安定な状態が悪化せず済んだ方だと思います。もし産後うつに移行したら、死にたくなったり、赤ちゃんを傷つけたりしていたかも知れません。そう思うとぞっとします。

赤ちゃんとお母さんの命と健康に関わる産後うつは
軽く見てはいけないですね!

今は元気になって他にこんな内容を書いてます!↓↓↓

産後うつへの【対策】

産後うつを防ぐための対策を考えてみました。産後は女性ホルモンが急激に減ることと、慣れない赤ちゃんのお世話をすることでストレスを感じない人はいないでしょう。もし産後気持ちが不調になってしまったら早い段階で周囲に助けを求めましょう。
30分だけでも誰かに協力してもらい、赤ちゃんを見てもらいましょう。1人になれる時間があるとママは気が楽になります。24時間やっているレストランにお茶を飲みに行く、コンビニで立ち読みだけでもいい気分転換になります。

✅ 産後うつになる前に・・・案
・できればパパが育休をとる
・夫婦で役割分担を話し合う
・困った時に相談できる人リストを作っておく
・心身の疲れにはすぐ対応する 疲れを溜めない
・ベビーシッターのサービス、預かり保育をしてくれる保育園など
 いざという時の逃げ場を見つけておく

✅ もし産後うつになってしまったら・・・
・迎えてくれる実家に帰る
・公的な相談窓口に相談する
・迷わず心療内科を受診する

誰でもなる【うつ】

私は長い間働いてきましたがこれまで人間関係に悩むことは少なかったです。今思うとそれは私が相手にとって利用価値の高い人になっていたからかも知れません。産後のホルモンバランスやはじめての子育ては完全に自分の努力でどうにもできない状況でした。社会でも自分で改善できないことが起これば私はいつでもうつになると思います。産後の経験を通してうつへの恐れと備えの気持ちが起こるようになりました。

「またうつになりかけたらどうしよう・・・」と考える前にうつに負けない心と身体を作ろうと考え、ガンリョウ著「うつ病を自力で直した8つの魔法」を読んでいます。「うつ病を自力で直した8つの魔法」では科学的な根拠によりうつから脱するために必要なことが紹介されています。これはうつ病の予防にも役立つことです。私は今後もうつにならないために対策していこうと思います。

終わりに

いかがでしたか。7年前に産後うつになりかけた話しを書きました。その後も子育てに悩むことは都度ありましたが、また別の記事にまとめたいと思います。しかし、過ぎてしまうと娘が赤ちゃんだったことは懐かしくてたまらない記憶に変わりました。可愛かったなぁ。

これから出産を控えている方、今赤ちゃんを抱えて子育てに奮闘している方明けない夜はないですよ!応援しています。最後までお読みいただきありがとうございました。